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電力の「無駄」はここまで減る!電力見える化(EMS活用)の新常識

電力の「無駄」はここまで減る!電力見える化(EMS活用)の新常識
目次

「なぜ、こんなにも電気代が高いのか?」
「そもそも、社内のどこでどれだけ電力を使っているのか分からない…」

こうした疑問や不安を抱える企業が今、急速に取り組み始めているのが“電力の見える化”=エネルギーマネジメントシステム(EMS)の導入です。

かつては大手製造業や自治体での導入が中心だったEMSですが、昨今では中小企業や店舗、オフィスビルにまで普及が進んでいます。
特に、電気代の高騰、脱炭素ニーズ、BCP対策といった背景から、「まずは可視化から始めよう」という動きが加速しています。

このコラムでは、「なぜ見える化が重要なのか」「EMSでどこまで電力の“無駄”が減らせるのか」「どう始めればよいのか」を、事例とともに解説していきます。

電力の“使い方”がブラックボックス化していないか?

電力は、水や空気のように「当たり前に使えるもの」として軽視されがちです。
多くの企業では、月に一度の請求書で「今月は高かった/安かった」と感じるものの、その要因が明確でないのが現実です。

  • どの設備が一番電力を使っているのか?
  • ピーク電力はいつ・どの部署で発生しているのか?
  • 休日や夜間に“無駄な待機電力”は発生していないか?

これらが分からないままでは、「対策のしようがない」=経営にとって見過ごせないコストロスとなります。

EMS(エネルギーマネジメントシステム)とは?

EMSとは、建物や工場、店舗などのエネルギー消費を「見える化」し、分析・制御するシステムです。

具体的には、以下のような機能を持ちます。

  • 使用電力量のリアルタイム表示(グラフや数値で見える)
  • 時間帯別、設備別の電力消費傾向の分析
  • ピーク電力の検出とアラート
  • 照明・空調・コンセントなどの遠隔制御

導入によって、どこに“無駄”があるかが即座に分かり、改善のための意思決定が迅速になります。

EMSでここまで変わる!企業の変化と成果

ある中堅の物流会社では、EMSを導入して倉庫内の照明・空調設備の使用状況を見える化しました。

すると、休日や深夜にも一部の機器が稼働し続けていたことが発覚。そこを手動制御に切り替えたことで、年間で電力使用量を12%削減、基本料金も20%圧縮することができました。

また、オフィスビル運営会社では、テナントごとの電力使用を正確に分けて可視化することで、「どの部署がどれだけ使っているか」が分かるようになり、社内の省エネ意識が劇的に向上
社内の“見える化改革”が進んだことで、照明のLED化や空調の運用改善が実施され、投資対効果の高いエネルギー改善が実現しました。

“見える化”の真価は「気づき」と「行動」を生むこと

EMSの本質は、単なる数字の可視化ではありません。
数字が示されることで、「なぜこの時間帯に跳ね上がっているのか?」「この設備は本当に必要か?」という“問い”が生まれることこそが、最大の価値です。

この「気づき」がなければ、設備の更新も、省エネ行動も起こりません。
見えるからこそ、変えられる。変えられるから、成果が出る。

それがEMSの根本的な役割です。

まずは「小さく見える化」からでも始められる

EMSというと「大規模でコストが高そう」「ビル一棟丸ごとの管理が必要」と思われがちですが、実際には小規模からの導入(スモールスタート)も可能です。

  • 分電盤にセンサーを取り付け、主要回路だけを見える化する
  • 空調機器のON/OFF状況を監視する
  • 照明とエリア別の使用傾向を把握する

こうした取り組みから始め、成果が出れば徐々に範囲を拡大することができます。
初期費用を抑えつつ、段階的に省エネ体制を構築していくアプローチは、多くの中小企業で成果を上げています。

次世代のEMSは「制御」までつながる

今後のEMSは、単なる“見える化”にとどまりません。
AIやIoT技術の進化により、自動制御・予測制御による「スマートEMS」が台頭しています。

たとえば、外気温や電力単価に応じて空調の設定を自動調整したり、太陽光発電や蓄電池と連携して「安い電気を使う時間帯に運転を集中させる」といった運用も可能になります。

プライム・スターでは、太陽光・蓄電池エネルギーマネジメントシステム「Enflow」を試験導入中です。また、次世代においては“制御を含めたエネルギー最適化”にも着手しつつあります。

「数字が見えるだけで、社員の省エネ意識が明らかに変わった」
「今後の脱炭素経営の足がかりになる」

このような点で顧客に役立つことができるよう、進めていきたいと考えています。

おわりに

経営資源としての「エネルギー」は、これからますます重要になります。

高騰する電気代、カーボンニュートラルへの対応、災害リスク、そしてESG経営の視点――。
これらすべてに共通する解決策の第一歩は、「見える化」にあります。

電気を“見える”ようにするだけで、企業は変わります。そして、エネルギーを“変える力”を手に入れることができるのです。

プライム・スターでは、EMS導入に向けた簡易診断・現地調査・ご相談を無料で承っております。

まずはお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

プライム・スター株式会社 代表取締役

下田知代

LED照明コンサルティングから製造へ進出、 現在はエネルギーをつくる・ためる・へらすの総合的なソリューションを提案中。 お客様の課題解決のため、実践的な情報をコラムにてお届けします。