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待ったなし!自治体のLED化。どうやって進める?

待ったなし!自治体のLED化。どうやって進める?
目次

自治体のLED照明化は待ったなし

2027年には、水銀等、有害物質による地球環境への負荷を低減することを目指した国際的な規制に伴い、蛍光灯の製造や輸入が停止されることが決定しています。

この動きを受けて、全国の自治体では蛍光灯からLED照明への交換需要が急速に高まっています。
特に、自治体が管理する公共施設や街路灯は多くの蛍光灯が使用されており、これらをLED化することは環境面だけでなく、電力コスト削減やメンテナンス負担の軽減といった財政面での効果も期待されています。

自治体で採用可能な代表的導入方式

しかし、LED照明の導入には初期投資が必要であり、財政状況や設備の規模によって適切な導入方法を選択することが重要です。
従来の調達方式ではカバーしきれないケースも増えているため、自治体の状況に応じた柔軟な手法が求められています。

本コラムでは、自治体が採用できる代表的なLED導入手法である「PFI(Private Finance Initiative)」「リース契約」「プロポーザル方式による入札」に焦点を当て、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。

 

PFI(Private Finance Initiative)によるLED導入

PFIとは、民間資金やノウハウを活用して公共事業を行う手法です。
自治体は、設計、施工、資金調達、維持管理(DBFM、またはDBFOM)を一括して民間企業に委託し、成果に基づいて支払いを行います。
これは長期的な契約が主流で、LED照明の設置から運用・保守までを包括的に管理する形が一般的です。

メリット

  • 初期投資の抑制
    民間が初期投資を負担するため、自治体は財政負担を分割で平準化できます。
  •  効率的な維持管理
    民間事業者のノウハウにより、長期的なメンテナンスの質が向上します。
  •  成果ベースの契約
    電力削減率などの成果指標(KPI)を設定することで、確実な効果が期待できます。

 

デメリット

デメリットは特にみあたりません。
強いて挙げるならば、長期契約となるため、初回導入における契約内容は吟味する必要があります。

また、事業者選定において、大手企業や経験豊富な事業者が選ばれる傾向があり、各自治体における選定基準は審議対象となるでしょう。

 

活用事例

佐倉市立小中学校・幼稚園 空調設備整備事業(千葉県佐倉市)、箱島湧水発電事業(群馬県東吾妻町)、指宿市地域交流施設整備事業(鹿児島県指宿市)が公表されています。

それぞれ、600か所以上における空調導入事業、小水力発電事業、また、地域交流施設や道の駅となります。
これらの先行事例がLED照明導入の際に参考となるでしょう。

 

リース契約によるLED導入

リース契約では、民間事業者からLED照明を借りる形で導入を進めます。リース期間中は、設備の所有権は事業者側にあり、自治体はリース料を定期的に支払う形で利用します。

メリット

  •  導入スピードの速さ
    手続きが比較的簡単で、短期間で導入が進みます。
  •  初期費用の不要化
    購入ではなく借りる形になるため、大規模な初期予算を確保する必要がありません。
  •  最新技術の活用
    リース期間終了後に新しい設備への更新が容易です。

 

デメリット

  • 長期的なコスト増加の可能性
    購入と比較すると、総支払い額が高額になるケースがあります。

 

プロポーザル方式による入札

プロポーザル方式では、自治体が要件を提示し、それに基づいて複数の民間事業者から提案を募ります。
単なる価格競争ではなく、提案内容の質や独自性を重視して選定する方式です。

メリット

  • 提案内容の多様性
    民間事業者が競争的に質の高い提案を行うため、最新技術や独自の運用方法を取り入れやすい点が挙げられます。
  • 自治体のニーズに適合
    カスタマイズ性が高く、自治体の課題や状況に応じた柔軟な提案を受け取れます。
  • 透明性の確保
    提案内容と選定理由を公開することで、公平性と透明性を担保することが可能です。

 

デメリット

  • 準備期間の長さ
    提案内容の精査や審査に時間がかかるため、即時性が求められるプロジェクトには不向きともいえるでしょう。
  • 選定の難しさ
    提案内容の評価基準が曖昧だと、最適な事業者を選ぶのが難しくなります。

 

まとめ

自治体がLED導入を進める際、PFI、リース契約、プロポーザル方式のいずれを採用するかは、プロジェクトの特性や目的に応じて柔軟に選択することが可能です。
例えば、大規模かつ長期的なプロジェクトではPFIが有効であり、短期間での導入を目指す場合にはリース契約が適しています。
また、独自の課題に応じたカスタマイズ性を求める場合にはプロポーザル方式が適しています。

プライム・スターのLED照明は、複数の自治体、病院、学校施設への導入実績があり、安心してご利用いただけます。
自治体の皆様からのお問い合わせをお待ちしています。

この記事を書いた人

プライム・スター株式会社 代表取締役

下田知代

LED照明コンサルティングから製造へ進出、 現在はエネルギーをつくる・ためる・へらすの総合的なソリューションを提案中。 お客様の課題解決のため、実践的な情報をコラムにてお届けします。