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【オフィス省エネ対策】LED化だけで終わっていませんか?人感センサー照明制御で得られる効果

【オフィス省エネ対策】LED化だけで終わっていませんか?人感センサー照明制御で得られる効果
目次

照明は「点ける・消す」から「自動で最適化する」時代へ

照明の省エネルギーというと、まず思い浮かぶのがLED照明です。

蛍光灯や白熱灯と比較して消費電力が大幅に少なく、寿命も長いLEDは、この十数年でオフィスや商業施設、住宅に急速に普及しました。
しかし、照明の省エネはLED化だけで完結するわけではありません。

実際の建物では「必要のない時間に照明が点灯している」という状況が多く見られます。
会議室や個室、トイレ、倉庫などはその典型であり、誰もいない空間で照明が点灯し続けることで、無駄な電力消費が発生しています。

この無駄を減らす技術として広く利用されているのが人感センサー(モーションセンサー)による照明制御です。
人の動きを検知し、必要なときだけ照明を点灯させる仕組みです。

LED照明と人感センサーを組み合わせることで、照明の省エネ効果はさらに大きくなります。
現在の照明設備において、この組み合わせは最も基本的で効果の高い省エネ手法の一つといえます。

 

人感センサー照明の歴史

人感センサーによる照明制御の技術は、1970年代頃から普及が始まりました。
当初は防犯用途が中心で、建物の外部照明や駐車場などで「人が近づくと照明が点灯する」という用途で利用されていました。

その後、建物の省エネルギーが重要なテーマとなるにつれて、オフィスビルや公共施設などの屋内照明にも導入が広がりました。
現在では、赤外線センサー(PIRセンサー)や超音波センサーなど複数の方式が存在し、用途に応じて使い分けられています。

近年は、照明器具そのものにセンサーが組み込まれるケースも増えています。
LED照明は電子制御との相性が良いため、センサーや調光機能と組み合わせた「スマート照明」として発展してきました。
このように、人感センサーは単なる自動スイッチではなく、建物のエネルギー管理を担う重要な設備へと進化しています。

 

米国エネルギー省が示す省エネ効果

人感センサーによる照明制御の省エネ効果については、多くの研究が行われています。

米国エネルギー省(U.S. Department of Energy)の調査によれば、
占有センサー(Occupancy Sensor)を導入した場合、照明エネルギーは一般的に約20〜40%削減できる
とされています。

この削減効果は、特に次のような空間で大きくなります。

  • 会議室
  • 個室オフィス
  • トイレ
  • 倉庫
  • 休憩室

これらの空間は利用時間が不規則であり、スイッチ操作に頼ると消し忘れが起きやすい場所です。
人感センサーは、人がいない時間帯の照明を自動的にオフにすることで、確実に電力を削減できます。

さらにLED照明と組み合わせることで、消費電力そのものを減らしながら、不要な点灯時間も削減できるため、照明のエネルギー効率は大きく向上します。

 

最近の人感センサーは「消灯」だけではありません

人感センサーというと、「人がいなくなると照明が消える」という単純な仕組みを想像する方も多いかもしれません。
しかし現在のオフィス照明では、より高度な設定が行われることが増えています。

例えば、

  • 不在時に完全消灯ではなく減光する
  • 人が戻るとゆっくり明るくなる
  • 明るさを段階的に制御する

といった制御です。

完全に消灯すると、再点灯時にまぶしさを感じたり、急に暗くなることによる違和感が生じる場合があります。
そのため、快適性を保ちながら省エネを実現するために、調光制御を組み合わせるケースが増えています。
照明は単なる電気設備ではなく、人の感覚に影響する環境設備でもあります。
そのため、近年の照明制御は「エネルギー」と「快適性」を同時に設計する方向に進んでいます。

 

筆者の執務室で感じる人感センサー照明の快適性

筆者の執務室にも、人感センサーとLED照明を組み合わせた照明制御が導入されています。
この執務室には、頭上にスクエアライト、窓際にダウンライトが設置されています。

席を外すと、人感センサーによって照明は完全に消灯するのではなく、ダウンライトが30%点灯、つまり70%減光する設定になっています。

この仕組みによって、

  • 室内が真っ暗にならない
  • 人が戻ると自然に明るくなる
  • スイッチ操作が不要になる

という快適な環境が実現されています。

また、ダウンライトのスムーズな調光によって、照明の変化が非常に自然であり、利用者にとって違和感がありません。
スイッチのオンオフに頼らない照明制御は、想像以上に快適です。

照明制御というと、どうしても「省エネ設備」という印象が強いかもしれません。
しかし実際には、人感センサーは働く環境の質を高める設備でもあります。

 

照明は「エネルギー設備」へ進化しています

照明は長い間、「明るさを確保する設備」として考えられてきました。
しかし現在では、照明は建物のエネルギー性能を左右する重要な設備になっています。

LED照明、人感センサー、調光制御、さらにはビル制御システムとの連携によって、照明は自動的に最適化されるエネルギー設備へと進化しています。
こうした技術を組み合わせることで、建物の電力消費を大きく削減しながら、快適な環境を維持することができます。

プライム・スター株式会社では、LED照明の導入だけでなく、センサーや制御を含めた照明設計を通じて、建物のエネルギー効率向上に取り組んでいます。
照明を単なる設備更新としてではなく、建物全体のエネルギー戦略の一部として設計することが重要です。

照明の進化はまだ続いています。

人感センサーや制御技術を活用することで、照明はこれからも「エネルギーを減らしながら環境をつくる設備」として発展していくでしょう。

この記事を書いた人

プライム・スター株式会社 代表取締役

下田知代

LED照明コンサルティングから製造へ進出、 現在はエネルギーをつくる・ためる・へらすの総合的なソリューションを提案中。 お客様の課題解決のため、実践的な情報をコラムにてお届けします。