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蛍光灯が製造中止!?LED照明に未交換の人必見。意外と知らない2027年問題。

蛍光灯が製造中止!?LED照明に未交換の人必見。意外と知らない2027年問題。
目次

はじめに

2027年末までに蛍光ランプの生産が終了いたします。

これは環境保護とエネルギー効率の向上を目指す世界的な動きの一環としての重要なステップです。
本コラムでは、蛍光ランプ生産終了の背景とその影響について考察し、LED照明の未来について探ります。

 

2027年末に蛍光ランプ生産終了!?

2023年に開催された「水銀に関する水俣条約COP5」において、2025年末から2027年末までに段階的に廃止することが合意されました。
これにより、2027年末までにすべての一般照明用蛍光ランプの製造及び輸出入が禁止されることになります。

参考:環境省資料

 

蛍光ランプ生産終了の背景

製造および輸入禁止の背景は、水俣病の原因とされる水銀が使用されているためです。

環境省の発表によると、

水銀添加製品である一般照明用の蛍光ランプ(住宅、事務所、工場、店舗、作業現場、街路灯等で一般的に使用されている蛍光ランプ)を、その種類に応じて、2025年末から2027年末までに製造及び輸出入を段階的に廃止することが決定
抜粋引用:https://www.env.go.jp/chemi/tmms/lamp.html

されています。

廃止対象となる蛍光ランプは、期限以降の製造及び輸出入が廃止されるものの、廃止期限後においても在庫品の流通・販売や既存製品の継続使用は可能ですが、
環境保護や省エネルギーの観点から、蛍光灯利用者の施設管理者様は、LED照明へのリニューアルについて、検討開始する必要があるでしょう。

蛍光ランプ生産終了は認識されていない

照明工業会が発表している1万人を対象としたインターネット調査では、「2027年末で蛍光ランプの製造と輸出入が禁止になることを知っていますか?」との問いに対し、「知らない」と回答した方が86.4%を占めました。
この結果からも、多くの人々がまだこの重要な変化について認識していないことが明らかです。

環境省のページでも、

計画的なLED化を進めていただくとともに、引き続き当該蛍光ランプの使用が必要である場合には、在庫切れとなる前に必要数を調達いただくなどご留意願います。
抜粋引用:https://www.env.go.jp/chemi/tmms/lamp.html

とあるように計画的なLED化が推奨されております。

大規模な施設であるほど、蛍光ランプ生産終了の影響は大きいことが考えられ、計画的なLED照明への更新は待ったなし、の状態です。

「何から手を付けてよいかわからない」等、不安な点があればお気軽にご相談下さい。

 

LED照明の利点

LED照明の最大の利点は、そのエネルギー効率の高さです。
LEDは従来の蛍光ランプに比べて、約50%以上のエネルギーを節約できると言われています。
また、寿命も長く、一般的に8年~10年程度の使用が可能です。これにより、交換頻度が減り、廃棄物の削減にも貢献します。

ここで、LED照明の寿命について説明いたします。LEDはいきなり不点灯とならず、光が衰えてくる「減衰」が当初の光束の70%程度になる時点を寿命といいます。
言い換えると、4万時間程度経過すると、「ちょっと暗くなったかな?」という認識となります。やっかいなことに、目は順応というしくみにより、光環境に慣れてしまうので人間の目では気づかないこともあります。

使用場所に応じ、厳格な照度運営を行うべき施設では、定期的に照度の確認を行っていることでしょう。一方で一般家庭の場合はLED照明の減衰に気づかずに使用しているケースも少なくありません。当然ながら24時間365日照明を使用する場合、寿命は短くなります。

 

LED照明の利点のふたつめは、瞬時に点灯し、かつ光の質も向上していること。色温度の調整が可能であり、家庭用から商業用、産業用まで幅広い用途に対応できるため、多くの利用者にとって魅力的な選択肢となっています。

 

蛍光ランプからLEDへの移行

蛍光ランプからLEDへの移行は、単なる照明器具の交換にとどまりません。
蛍光ランプのLED化により、照明設計の見直しや、電気インフラの改良も可能になります。
LED照明の導入には初期コストがかかるものの、長期的にはエネルギーコストの削減やメンテナンス費用の低減が期待されます。

 

未来の照明技術

蛍光灯からLED照明へ、ストック市場では約6割が移行しているとの調査があります。今後、残りの4割がLED照明へリニューアルされ、更に便利な機能が付加されていくことでしょう。
そのうちのひとつに、スマートLED照明が注目されています。それは、インターネットに接続され、音声による指示でオン・オフや調光、スマホを使った遠隔操作や、シーン設定、時間による制御等ができるLEDのことで、近年機能が充実してきました。
スマートハウスの普及拡大により、そのような照明環境が当たり前の時代が到来するのも遠い未来のことではありません。

 

まとめ

今回は、2027年の蛍光ランプ生産終了について紹介いたしました。

2027年末における蛍光ランプ生産終了は、エネルギー効率と環境保護を目指す重要なステップです。
LED照明は、これに代わる最良の選択肢として、今後ますます普及していくでしょう。

新しい照明技術の登場により、私たちの生活はさらに快適で持続可能なものとなることが期待されます。

計画的LED化でご不安な点があれば、お気軽にご相談下さい。

この記事を書いた人

プライム・スター株式会社 代表取締役

下田知代

LED照明コンサルティングから製造へ進出、 現在はエネルギーをつくる・ためる・へらすの総合的なソリューションを提案中。 お客様の課題解決のため、実践的な情報をコラムにてお届けします。