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JUNG制御・LED・太陽光・蓄電所の最新動向|エネルギーループで読む設備投資の新常識

JUNG制御・LED・太陽光・蓄電所の最新動向|エネルギーループで読む設備投資の新常識
目次

この記事でわかること

  • JUNG(ドイツ)の制御技術:スイッチのデザインだけでなく「KNX」による照明・空調・エネルギー計測の統合制御へと進化しています。2025〜2026年の新製品は、LED調光の高精度化とエネルギーデータの可視化が柱です。
  • LED照明:水俣条約により一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入が2026年末〜2027年末に段階的に禁止されるため、「いつかやる」から「今期の計画に入れる」フェーズに入りました。
  • 太陽光パネル:2026年3月にフィルム型ペロブスカイト太陽電池の国内販売が始まりました。ただし現時点の主役は依然として結晶シリコン型で、「軽い屋根に薄膜」「普通の屋根にシリコン」という使い分けが現実解です。
  • 蓄電所(系統用蓄電池):2026年5月公表の長期脱炭素電源オークション結果で存在感を示す一方、需給調整市場の制度変更により「単一収益源では成り立たない」局面に入りました。
  • 4つの変化に共通すること:「へらす・つくる・ためる」を制御でつなぐ設計が価値を生むということ。プライム・スターはこれを「エネルギーループ」と呼び、設計から施工・運用まで一貫して支援しています。

 

はじめに

2026年は「機器を選ぶ年」から「つなぎ方を設計する年」へー

2026年は、照明・発電・蓄電の各分野で制度と製品が同時に動いた年です。
蛍光灯の製造終了、ペロブスカイト太陽電池の市販開始、蓄電池の市場制度の見直し。そして、それらをつなぐ制御技術の進化。

一つひとつは別々のニュースに見えますが、企業の設備担当者にとって本質は一つです。
「電気をへらす・つくる・ためる設備を、どう制御してループさせるか」。
本コラムでは、4つのテーマの最新情報を、この視点で整理します。

 

JUNG制御の最新情報

スイッチメーカーから「建物の頭脳」へー

JUNGとは

JUNG(ヨン)は1912年創業のドイツの電気設備メーカーです。
プライム・スターは日本国内でJUNG製品を取り扱い、名作スイッチ「LS 990」「LS 1912」やル・コルビュジエの63色をまとった「Les Couleurs® Le Corbusier」シリーズを提供しています。

しかし近年のJUNGの主戦場は、意匠性の高いスイッチにとどまりません。
ヨーロッパの建物制御の国際標準規格「KNX」に対応した制御機器のラインアップを急速に広げており、プライム・スターもJAPAN BUILD TOKYO 2025でJUNG・KNXの提案を行いました。

 

2025〜2026年の注目新製品

JUNGの最新ラインアップで、日本の商業施設・オフィス・高級住宅に関係の深いものを3つ挙げます。

 

(1)KNX LEDコントローラー(5チャンネル)

従来の4チャンネルから5チャンネルへ拡張。
RGB・RGBW・RGB+CCT(色温度可変)・Tunable Whiteに対応し、太陽の動きに合わせて色温度と明るさを自動で変えるHCL(Human Centric Lighting:人間中心の照明)制御を内蔵しています。
全チャンネルでエネルギー計測と電力コスト表示ができ、KNX Data Secure(暗号化通信)にも対応。
最大480Wの負荷分散、過熱・過電圧保護も備えます。

 

(2)KNX DALI-2ゲートウェイ/アクチュエーター

LED器具側の標準的な調光規格「DALI-2」とKNXをつなぐ製品群です。
LED化した照明を、照度センサーや在室センサーと連動させて「人がいる場所だけ、必要な明るさで」点ける制御が実現します。

 

(3)Visu Pro Server(Modbus TCP/MQTT対応)

KNXで集めたデータを、Modbus TCPやMQTTを介して外部のエネルギー管理システムやクラウドサービスと連携させる中核機器です。
OpenAPIも提供され、他社システムとの統合が前提の設計になっています。

このほか、KNX人感センサーのミニ版、複数機能を1台に統合した「KNXマルチステーション」、RGB/RGBW調光とシーン保存に対応した「LS Touch 2.0」、露点計算機能を追加した「Smart Panel 8」など、制御の細部まで手が入っています。

 

プライム・スターの視点:JUNGは「へらす」と「ループする」の接点

LED化は電力を「へらす」設備投資ですが、点灯制御を伴わなければ効果は器具の効率差にとどまります。
JUNGのKNX制御を組み合わせると、在室・照度・時刻に応じた自動制御でさらに消費を抑え、しかも照明ごとの消費電力データが取れるため、省エネ法の定期報告や脱炭素の情報開示にも使えます。

デザイン性の高いスイッチで空間の質を上げながら、裏側では建物全体のエネルギーデータを集める。
JUNG制御は、プライム・スターが掲げるエネルギーループの「制御」を担う要となる技術です。

 

LED照明の最新情報:蛍光灯2027年問題は「期限」が確定

製造・輸出入禁止のスケジュール

「水銀に関する水俣条約」の改正により、一般照明用蛍光ランプは以下のスケジュールで製造・輸出入が禁止されます。

蛍光ランプの種類 製造・輸出入禁止
直管・環形(ハロリン酸塩系)、コンパクト形 2026年12月31日
直管・環形(三波長系) 2027年12月31日

ポイントは、禁止されるのは「製造と輸出入」であって「使用」ではないということです。
手元の在庫は使い続けられます。
しかし、流通在庫が尽きれば交換用ランプは入手できなくなり、価格も上昇します。
すでに国内の主要メーカーは順次生産を終了しています。

 

LED化の効果(数値の目安)

  • 40W形蛍光灯(器具込み)を直管LEDに置き換えると、消費電力は最大で約75%削減。
  • LEDの定格寿命は約40,000時間で、蛍光灯(6,000〜12,000時間)の4倍以上。1日10時間点灯で約10年間、交換不要。
  • オフィスの電力消費のうち照明は約24%を占めるため、照明のLED化は建物全体の電力削減に直結します。

 

2026年度に使える主な補助金

法人向けのLED化では、環境省の「脱炭素ビルリノベ事業」(補助率1/3、対象は商業・教育・医療施設等)のほか、東京都新宿区のようにLED工事費の50%(再エネ導入済み事業所は70%)を補助する自治体制度もあります。
年度の途中で予算が終了する制度が多いため、設計・見積もりを先行させ、公募開始と同時に申請できる状態を作ることが重要です。

 

プライム・スターの視点:「止めない」「制御と一緒に」

病院・工場・物流施設では、営業を止めずに切り替える工程設計が欠かせません。
また、LED化と同時に人感・照度センサーやKNX制御を入れることで、器具交換だけでは得られない削減効果が上乗せされます。
2027年問題は、単なる交換ではなく「照明を制御可能な設備に変えるチャンス」と捉えるべきです。

 

【営業を止めない切り替えについてはこちら】
病院のLED化は『止めない設計』が前提|病院特有の3つの制約と解決策

 

太陽光パネルの最新情報:ペロブスカイトは「始まった」

2026年、フィルム型ペロブスカイトが市販開始

2026年3月27日、積水化学工業がフィルム型ペロブスカイト太陽電池「SOLAFIL」の販売を開始しました。
現在の製品仕様は変換効率15%・耐久性10年で、企業・自治体向けの限定販売です。
2027年度には大阪府堺市で100MW規模の生産ラインの稼働が予定されています。

政府も後押しを強めており、経済産業省は2025年9月に国内5社へ総額246億円の補助を決定。
環境省は2026年3月、政府部門でのペロブスカイト太陽電池の率先導入方針を示しました。
国の導入目標は2040年に20GW、発電コスト10〜14円/kWh以下です。

 

現実解:屋根の種類で使い分ける

屋根・設置条件 2026年時点の現実的な選択
耐荷重に余裕のある屋根、地上、カーポート 結晶シリコン型(変換効率20〜24%、実績・保証が豊富)
折板など耐荷重の低い金属屋根、壁面 フィルム型ペロブスカイト(軽量・曲面対応、効率15%)

ペロブスカイトはシリコンを「置き換える」のではなく、これまで太陽光を載せられなかった場所を「追加する」技術です。
住宅用でシリコン型を性能で上回るのは2028〜2030年代と見られており、今シリコン型で導入を始めることは、後悔にならないと考えてよいでしょう。

 

プライム・スターの視点:「つくる」の3つの型

プライム・スターは自家消費型太陽光を、初期費用ゼロのPPAモデル、駐車場を活かすカーポート型+EV急速充電、設置スペースがない企業のための遠隔地発電所型(ブロックチェーンで自家消費を証明)の3つの型で提案しています。
ペロブスカイトの実用化が進めば、これまで「載せられない」と諦めていた工場・倉庫の屋根が「つくる」候補に加わります。
将来の増設を見据えた受変電・制御の設計を、今から準備しておくことをおすすめします。

 

蓄電所(系統用蓄電池)の最新情報:「ためる」がインフラに

蓄電所とは

「蓄電所」とは、電力系統に直接つないで充放電を行う系統用蓄電池の設備です。
太陽光の余剰電力が多い昼に充電し、夕方の需要ピークに放電することで、再エネの出力抑制を減らし、電力の安定供給を支えます。
2022年の電気事業法改正で「発電事業」として位置づけられ、企業や投資家の参入が本格化しました。

 

2026年の主な動き

長期脱炭素電源オークション(2026年5月結果公表)

2025年度応札分の約定結果では、脱炭素電源全体で426.1万kWが約定し、蓄電池は応札容量125.1万kWと主要な応札電源のひとつになりました。
落札すれば20年間の固定収入が得られる一方、他市場収益の85〜95%を還付する仕組みのため、収益の自由度は限られます。

 

需給調整市場の制度変更

2026年は需給調整市場の前日取引化と上限価格の見直しが進む年です。
上限価格の引き下げが議論されており、過去の高い収益実績をそのまま延長した事業計画は成り立たなくなっています。

 

系統連系の迅速化

2026年4月から工事費負担金の上限に関する情報公開が始まり、案件の「接続費用リスク」が見通しやすくなりました。
資源エネルギー庁でも系統用蓄電池の迅速な系統連系に向けた検討が続いています。

 

投資家の関心

発電所売買プラットフォームでは、2026年4月の制度変更後、系統用蓄電所に関心を持つ会員が制度変更前の2.2倍に増加し、関心率で太陽光発電所を初めて上回りました。
低圧の小規模蓄電所であれば駐車場2台分程度のスペース、投資額1,800万〜3,000万円前後が目安とされています。

 

事業性の考え方:「本体を安く買えば勝てる」ではない

蓄電所の収益は、卸電力市場(アービトラージ)、需給調整市場、容量市場、長期脱炭素電源オークションの組み合わせで決まります。
設備本体の価格以上に、受変電・通信・系統連系・保証・運用(アグリゲーター選定)が利益を左右します。

 

プライム・スターの視点:企業の「ためる」は2階建てで考える

プライム・スターは、レドックスフロー電池やリチウムイオン電池を用いた蓄電システムを、BCP対策の非常用電源としても、自家消費太陽光の余剰活用としても提案してきました。

2026年以降は、これに加えて遊休地や遊休屋根を「蓄電所」という収益資産に変える選択肢が現実的になっています。
自社の電気を守る蓄電(1階)と、系統に貢献して収益を得る蓄電所(2階)。
この2階建てで「ためる」を設計することが、エネルギーループの完成形です。

 

【BCP対策の非常用電源が気になる方はこちらもチェック】
BCP対策の非常用電源はどう選ぶ?|蓄電池・発電機・太陽光連携を比較

 

まとめ:4つの変化は、ひとつの設計に収束する

分野 2026年のキーワード エネルギーループでの役割
JUNG制御 KNX LEDコントローラー、DALI-2、Visu Pro Server ループする(制御・可視化)
LED照明 蛍光灯製造禁止(2026年末〜2027年末)、補助金 へらす
太陽光パネル ペロブスカイト市販開始、シリコンとの使い分け つくる
蓄電所 長期脱炭素電源オークション、需給調整市場の見直し ためる

照明を替える、パネルを載せる、蓄電池を置く。それぞれは「点」の投資です。
しかし、JUNGのような制御でつなぎ、データを取り、運用で最適化すると、点が「ループ」になります。
2026年後半は、その設計を始めるのに最も条件がそろった時期です。

 

よくあるご質問(FAQ)

Q. 蛍光灯は2027年以降も使い続けられますか?

A. はい。禁止されるのは製造と輸出入で、使用は禁止されません。
ただし交換用ランプの入手が困難になるため、計画的なLED化をおすすめします。

 

Q. JUNGのKNX制御は既存の建物にも導入できますか?

A. 可能です。KNXは配線工事を伴う本格的なシステムですが、照明のLED化や改修のタイミングに合わせて段階的に導入できます。
JUNG HOMEシリーズには工事を最小限に抑えた製品もあります。

 

Q. ペロブスカイト太陽電池が安くなるまで、太陽光の導入は待つべきですか?

A. 耐荷重に問題のない屋根であれば、実績・保証・効率で優れる結晶シリコン型を今導入するのが合理的です。
ペロブスカイトは「載せられなかった場所」への追加として位置づけるのが現実的です。

 

Q. 蓄電所は個人や中小企業でも始められますか?

A. 低圧の小規模蓄電所であれば、駐車場2台分程度の土地と1,800万〜3,000万円前後の投資規模から検討できます。
ただし系統連系や市場制度の理解が不可欠なため、専門家と一緒に事業性を評価してください。

 

プライム・スターにご相談ください

プライム・スターは、LED照明の設計・製造・施工、JUNG製品の販売とKNX制御の提案、自家消費型太陽光(PPA・カーポート・遠隔地発電所)、蓄電システムとBCP対策まで、「へらす・つくる・ためる・ループする」を一貫して支援しています。

  • 2027年問題に向けたLED化の無料診断・補助金申請サポート
  • JUNGスイッチ・KNX制御の空間提案
  • 太陽光・蓄電池の導入シミュレーション
  • 蓄電所事業の事業性検討

 

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【2027年問題】蛍光灯が生産終了に!|補助金でLED化するポイントを解説

 

この記事を書いた人

下田知代

プライム・スター株式会社 代表取締役

下田知代

LED照明コンサルティングから製造へ進出、 現在はエネルギーをつくる・ためる・へらすの総合的なソリューションを提案中。 お客様の課題解決のため、実践的な情報をコラムにてお届けします。